目次
- 1 根管治療の再治療が必要な理由 ― 再発を防ぐためのポイントと対策
- 2 根管治療の再治療が必要な理由 ― 再発を防ぐためのポイントと対策
根管治療の再治療が必要な理由 ― 再発を防ぐためのポイントと対策

根管治療の再治療が必要になる理由とは
根管治療を受けた歯が再び痛んだり、腫れたりする経験をされた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
実は、根管治療後の再発は決して珍しいことではありません。むしろ、日本では初回治療よりも再治療の件数のほうが多いという報告もあるほどです。
根管治療とは、歯の内部にある神経や血管を含む組織(歯髄)が虫歯菌に感染したり壊死したりした際に行う治療です。感染した組織を取り除き、根管内を消毒して密閉することで、天然歯を残すことを目指します。
しかし、治療後に再び細菌感染が起こり、根の先に膿が溜まる「根尖性歯周炎」を発症することがあります。このような場合、再治療が必要となるのです。

再治療が必要になる主な原因
感染組織の取り残し
根管治療で最も重要なのは、感染した組織や細菌を完全に除去することです。
しかし、根管は非常に細く複雑な形状をしています。曲がりくねっていたり、細かく枝分かれしていたりするため、肉眼だけでは見逃しや取り残しが生じる可能性があります。
感染組織が残っていると、細菌がそれを餌として増殖し、膿が発生してしまいます。特に、根管が曲がっている場合や複雑な形態をしている場合には、治療の難易度が高くなります。
根管内の密閉不良
治療後に根管を密閉する際、完全に密閉されないことがあります。
その結果、細菌が根管内部に再侵入し、再感染が起こることがあります。また、密閉材料が劣化したり、割れたりすることも再発の原因となります。
根管と被せ物のすき間から細菌が侵入することも多く、特に被せ物が合っていない場合や、セルフケアが不十分な場合には注意が必要です。
歯根の破折
咬合力が強いと、治療済みの根管が割れたり、ひびが入ることがあります。
その結果、細菌が根管内に侵入しやすくなり、再発の原因となります。特に奥歯など、日常的に大きな力が加わる歯はリスクが高い傾向があります。
根管治療を行った歯は、歯質がかなり失われていることが多いため、大きな土台が入っている場合には根の中でヒビ(クラック)が入っていることもあります。

再治療の成功率と治療の難しさ
再根管治療の成功率は、前回までの治療の質に大きく依存します。
根尖性歯周炎を患っている歯に対しての再根管治療の成功率は、専門医が行ったとしても40%~80%とされています。根の解剖学的な形態が前回の治療によって破壊されている場合、成功率は40%程度まで低下します。
一方で、解剖学的な形態が維持されている場合は80%程度の成功率が期待できます。さらに、根尖性歯周炎の診断がされない段階で再治療を行う場合は、90%以上の成功率が報告されています。
このことから、早い段階で専門医による再根管治療を行うことが、外科処置を回避することにつながると考えられます。
初回治療と再治療の違い
初めての根管治療は、感染した神経や組織を取り除き、根管を洗浄・消毒して密封する治療です。
一方、再根管治療では、以前に施した治療材料を取り除き、再度根管内を洗浄・消毒する必要があります。既存の充填材を除去する作業は慎重さが求められ、初回治療よりも難易度が高くなります。
また、再治療の際には、前回の治療で使用された材料や根管の状態を正確に診断することが重要です。マイクロスコープやCTなどの精密機器を用いた診断が不可欠となります。

再発を防ぐための精密治療の重要性
マイクロスコープの活用
根管治療の成功率を高めるためには、マイクロスコープ(歯科用顕微鏡)の使用が非常に効果的です。
マイクロスコープを使用することで、肉眼では見えない根管の細部まで確認しながら治療を進めることができます。見逃し根管や感染物の徹底的な除去が可能となり、治療の精度が大幅に向上します。
また、根管の形態を正確に把握できるため、パーフォレーション(根管壁に穴が開くこと)や歯根破折などの事故を防ぐことにもつながります。
ラバーダムによる無菌的処置
根管治療において、唾液の侵入を防ぐことは極めて重要です。
唾液の中には多くの細菌が含まれているため、治療中に唾液が根管内に侵入すると、せっかくの治療が台無しになってしまいます。
ラバーダムとは、治療する歯だけを隔離するゴム製のシートのことです。これを装着することで、唾液や細菌の侵入を防ぎ、無菌的な環境で治療を行うことができます。
保険診療では限られた材料でしか治療できないため、ラバーダムの使用が難しい場合もあります。一方、自由診療ではラバーダムなどの専門的な道具を使用することがほとんどであり、細菌感染から守ることができます。
高品質な充填材料の使用
根管内の穴を埋める充填材についても、自由診療では高品質なものを選択できます。
殺菌効果があり、菌の繁殖を予防できる材料を使用することで、再発のリスクを低減させることが可能です。バイオセラミックシーラーやMTA(バイオセラミック)などの材料は、三次元的な封鎖性に優れています。

再発を防ぐための患者様自身のケア
定期検診の重要性
根管治療後の定期検診は、再発防止の要となります。
治療後の経過をレントゲンで確認することが重要です。根の先にある骨がちゃんと治っているかは、見た目では分かりません。レントゲンで骨の状態をチェックして、治っていれば問題なし、治っていなければ再治療や外科的処置が必要になります。
レントゲン確認の目安は、治療後3ヶ月後、半年後、1年後、以降は年に1回のペースが基本です。問題があれば早期に対処できます。
痛みがないからといって、細菌がいないとは限りません。最近の研究では、痛みがなくても病気が進行するケースが報告されています。
セルフケアの徹底
根管治療の再発原因として多いのが、被せ物と歯のすき間から細菌が入ってしまうことです。
特に、被せ物が合っていなかったり、セルフケアが不十分だったりすると、そのすき間から虫歯が始まりやすくなります。虫歯は歯と歯の間からできることが多いので、歯ブラシだけでなく、フロスや歯間ブラシの使用が非常に大切です。
定期検診では、自分では落とせない汚れや歯石をプロの手で落とすことができます。また、被せ物と歯の間からの細菌侵入を防ぐことができます。セルフケアと定期検診の両輪が、再発防止のカギとなります。
生活習慣の見直し
硬い食べ物を噛むことで歯に負担がかかり、再発のリスクが高まります。
また、喫煙は口腔内の血流を悪化させ、治療の成功率を低下させる要因となります。根管治療後は、歯に優しい食生活を心がけることが大切です。

専門医による治療の選択
根管治療専門医の役割
根管治療を自由診療で行っている歯科医院も増えてきましたが、より確実な治療を受けるためには、根管治療専門医に相談することをお勧めします。
根管治療専門医は根管治療について熟知しており、感染対策も徹底しています。また、根管治療をしても治り切らなかった場合に外科的な根管治療も行い、できる限り歯を残せる工夫ができる技術と知識を持っています。
日本歯内療法学会の専門医や指導医は、高度な専門知識と豊富な経験を有しており、複雑な症例にも対応できます。
保険診療と自由診療の違い
保険診療に比べれば自由診療の方が再発率は下げられます。
保険診療では、限られた材料でしか治療をすることができず、1回で行える工程も決められています。そのため、通院回数が多くなり、1回の治療時間は15~30分程度となります。
一方、自由診療では専門的な道具を使用でき、ラバーダムなどの感染を防ぐ工夫がされています。1回の治療時間は60~90分ほどと長く、通院回数は1~3回と患者様の負担を減らすことが可能です。
ただし、自由診療を受けたとしても完全に再発させないということはできません。医療に完全な保証というものはなく、歯の状態がそもそも良くない場合など、しっかりと治療を行っても再発してくる場合があります。
まとめ ― 再発を防ぐために大切なこと
根管治療の再治療が必要になる理由は、感染組織の取り残し、根管内の密閉不良、歯根の破折などが主な原因です。
再発を防ぐためには、マイクロスコープを用いた精密治療、ラバーダムによる無菌的処置、高品質な充填材料の使用が重要となります。また、治療後の定期検診とセルフケアの徹底も欠かせません。
根管治療の成功率を高めるためには、早い段階で専門医による治療を受けることが大切です。船橋あらき歯科矯正歯科では、豊富な経験と高性能な医療機器を用いて、患者様一人ひとりに寄り添った丁寧な治療を行っています。
根管治療でお悩みの方、再治療が必要と言われた方は、ぜひ一度ご相談ください。患者様の大切な歯を守るために、全力でサポートいたします。
詳しい治療内容や診療時間については、船橋あらき歯科矯正歯科の公式サイトをご覧ください。船橋駅北口直結で土日診療も行っており、急な歯の痛みにも当日対応可能です。
根管治療の再治療が必要な理由 ― 再発を防ぐためのポイントと対策
公開日: 未公開
根管治療の再治療が必要になる理由とは
根管治療を受けた歯が再び痛んだり、腫れたりする経験をされた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
実は、根管治療後の再発は決して珍しいことではありません。むしろ、日本では初回治療よりも再治療の件数のほうが多いという報告もあるほどです。
根管治療とは、歯の内部にある神経や血管を含む組織(歯髄)が虫歯菌に感染したり壊死したりした際に行う治療です。感染した組織を取り除き、根管内を消毒して密閉することで、天然歯を残すことを目指します。
しかし、治療後に再び細菌感染が起こり、根の先に膿が溜まる「根尖性歯周炎」を発症することがあります。このような場合、再治療が必要となるのです。
再治療が必要になる主な原因
感染組織の取り残し
根管治療で最も重要なのは、感染した組織や細菌を完全に除去することです。
しかし、根管は非常に細く複雑な形状をしています。曲がりくねっていたり、細かく枝分かれしていたりするため、肉眼だけでは見逃しや取り残しが生じる可能性があります。
感染組織が残っていると、細菌がそれを餌として増殖し、膿が発生してしまいます。特に、根管が曲がっている場合や複雑な形態をしている場合には、治療の難易度が高くなります。
根管内の密閉不良
治療後に根管を密閉する際、完全に密閉されないことがあります。
その結果、細菌が根管内部に再侵入し、再感染が起こることがあります。また、密閉材料が劣化したり、割れたりすることも再発の原因となります。
根管と被せ物のすき間から細菌が侵入することも多く、特に被せ物が合っていない場合や、セルフケアが不十分な場合には注意が必要です。
歯根の破折
咬合力が強いと、治療済みの根管が割れたり、ひびが入ることがあります。
その結果、細菌が根管内に侵入しやすくなり、再発の原因となります。特に奥歯など、日常的に大きな力が加わる歯はリスクが高い傾向があります。
根管治療を行った歯は、歯質がかなり失われていることが多いため、大きな土台が入っている場合には根の中でヒビ(クラック)が入っていることもあります。
再治療の成功率と治療の難しさ
再根管治療の成功率は、前回までの治療の質に大きく依存します。
根尖性歯周炎を患っている歯に対しての再根管治療の成功率は、専門医が行ったとしても40%~80%とされています。根の解剖学的な形態が前回の治療によって破壊されている場合、成功率は40%程度まで低下します。
一方で、解剖学的な形態が維持されている場合は80%程度の成功率が期待できます。さらに、根尖性歯周炎の診断がされない段階で再治療を行う場合は、90%以上の成功率が報告されています。
このことから、早い段階で専門医による再根管治療を行うことが、外科処置を回避することにつながると考えられます。
初回治療と再治療の違い
初めての根管治療は、感染した神経や組織を取り除き、根管を洗浄・消毒して密封する治療です。
一方、再根管治療では、以前に施した治療材料を取り除き、再度根管内を洗浄・消毒する必要があります。既存の充填材を除去する作業は慎重さが求められ、初回治療よりも難易度が高くなります。
また、再治療の際には、前回の治療で使用された材料や根管の状態を正確に診断することが重要です。マイクロスコープやCTなどの精密機器を用いた診断が不可欠となります。
再発を防ぐための精密治療の重要性
マイクロスコープの活用
根管治療の成功率を高めるためには、マイクロスコープ(歯科用顕微鏡)の使用が非常に効果的です。
マイクロスコープを使用することで、肉眼では見えない根管の細部まで確認しながら治療を進めることができます。見逃し根管や感染物の徹底的な除去が可能となり、治療の精度が大幅に向上します。
また、根管の形態を正確に把握できるため、パーフォレーション(根管壁に穴が開くこと)や歯根破折などの事故を防ぐことにもつながります。
ラバーダムによる無菌的処置
根管治療において、唾液の侵入を防ぐことは極めて重要です。
唾液の中には多くの細菌が含まれているため、治療中に唾液が根管内に侵入すると、せっかくの治療が台無しになってしまいます。
ラバーダムとは、治療する歯だけを隔離するゴム製のシートのことです。これを装着することで、唾液や細菌の侵入を防ぎ、無菌的な環境で治療を行うことができます。
保険診療では限られた材料でしか治療できないため、ラバーダムの使用が難しい場合もあります。一方、自由診療ではラバーダムなどの専門的な道具を使用することがほとんどであり、細菌感染から守ることができます。
高品質な充填材料の使用
根管内の穴を埋める充填材についても、自由診療では高品質なものを選択できます。
殺菌効果があり、菌の繁殖を予防できる材料を使用することで、再発のリスクを低減させることが可能です。バイオセラミックシーラーやMTA(バイオセラミック)などの材料は、三次元的な封鎖性に優れています。
再発を防ぐための患者様自身のケア
定期検診の重要性
根管治療後の定期検診は、再発防止の要となります。
治療後の経過をレントゲンで確認することが重要です。根の先にある骨がちゃんと治っているかは、見た目では分かりません。レントゲンで骨の状態をチェックして、治っていれば問題なし、治っていなければ再治療や外科的処置が必要になります。
レントゲン確認の目安は、治療後3ヶ月後、半年後、1年後、以降は年に1回のペースが基本です。問題があれば早期に対処できます。
痛みがないからといって、細菌がいないとは限りません。最近の研究では、痛みがなくても病気が進行するケースが報告されています。
セルフケアの徹底
根管治療の再発原因として多いのが、被せ物と歯のすき間から細菌が入ってしまうことです。
特に、被せ物が合っていなかったり、セルフケアが不十分だったりすると、そのすき間から虫歯が始まりやすくなります。虫歯は歯と歯の間からできることが多いので、歯ブラシだけでなく、フロスや歯間ブラシの使用が非常に大切です。
定期検診では、自分では落とせない汚れや歯石をプロの手で落とすことができます。また、被せ物と歯の間からの細菌侵入を防ぐことができます。セルフケアと定期検診の両輪が、再発防止のカギとなります。
生活習慣の見直し
硬い食べ物を噛むことで歯に負担がかかり、再発のリスクが高まります。
また、喫煙は口腔内の血流を悪化させ、治療の成功率を低下させる要因となります。根管治療後は、歯に優しい食生活を心がけることが大切です。
専門医による治療の選択
根管治療専門医の役割
根管治療を自由診療で行っている歯科医院も増えてきましたが、より確実な治療を受けるためには、根管治療専門医に相談することをお勧めします。
根管治療専門医は根管治療について熟知しており、感染対策も徹底しています。また、根管治療をしても治り切らなかった場合に外科的な根管治療も行い、できる限り歯を残せる工夫ができる技術と知識を持っています。
日本歯内療法学会の専門医や指導医は、高度な専門知識と豊富な経験を有しており、複雑な症例にも対応できます。
保険診療と自由診療の違い
保険診療に比べれば自由診療の方が再発率は下げられます。
保険診療では、限られた材料でしか治療をすることができず、1回で行える工程も決められています。そのため、通院回数が多くなり、1回の治療時間は15~30分程度となります。
一方、自由診療では専門的な道具を使用でき、ラバーダムなどの感染を防ぐ工夫がされています。1回の治療時間は60~90分ほどと長く、通院回数は1~3回と患者様の負担を減らすことが可能です。
ただし、自由診療を受けたとしても完全に再発させないということはできません。医療に完全な保証というものはなく、歯の状態がそもそも良くない場合など、しっかりと治療を行っても再発してくる場合があります。
まとめ ― 再発を防ぐために大切なこと
根管治療の再治療が必要になる理由は、感染組織の取り残し、根管内の密閉不良、歯根の破折などが主な原因です。
再発を防ぐためには、マイクロスコープを用いた精密治療、ラバーダムによる無菌的処置、高品質な充填材料の使用が重要となります。また、治療後の定期検診とセルフケアの徹底も欠かせません。
根管治療の成功率を高めるためには、早い段階で専門医による治療を受けることが大切です。船橋あらき歯科矯正歯科では、豊富な経験と高性能な医療機器を用いて、患者様一人ひとりに寄り添った丁寧な治療を行っています。
根管治療でお悩みの方、再治療が必要と言われた方は、ぜひ一度ご相談ください。患者様の大切な歯を守るために、全力でサポートいたします。
詳しい治療内容や診療時間については、船橋あらき歯科矯正歯科の公式サイトをご覧ください。船橋駅北口直結で土日診療も行っており、急な歯の痛みにも当日対応可能です。
監修医師
医療法人社団高志会 船橋あらき歯科・矯正歯科 院長 新木 志門

経歴
・日本歯科大学 生命歯学部 卒業
・東京医科歯科大学 第二総合診療科
・都内歯科医院 勤務
・医療法人輝翔会 西大津歯科医院 勤務
所属学会
・日本口腔インプラント学会 会員
・顎咬合学会 会員
・歯髄細胞バンク 認定医

